小林有也(こばやしうなり)先生の命日に寄せて

 

小林有也校長葬儀 (出典:中川治雄「図説 国宝松本城」)

6月9日は、松本城天守の修理に尽力した小林有也(こばやしうなり)校長がお亡くなりになった日です。
小林校長は、大正3年(1914年)5月27日まで登校していましたが、その9日後の6月5日に慢性腎臓炎及尿毒症と診断され、家族や学校職員に遺言を伝えられました。
6月9日午前7時10分、小林校長が逝去されると、生徒の希望により10日から28日まで、全校生徒が交代で霊前に通夜を行いました。
6月28日の葬儀では、会葬者が3000人にも及び、「松本の御大葬」と呼ばれるほど大規模なものとなりました。葬儀は松本中学校の運動場で行われ、松本城大天守が見守る中で執り行われました。小林校長が、たくさんの人々とお城に惜しまれながら見送られたということがよく伝わります。
小林校長が逝去されたのは、大正2年(1913年)に松本城天守の保存工事が終了した翌年のことであり、天守の完成を見届け、永眠されました。松本城を愛し、守り続けた小林校長のおかげで現在の松本城が在るのですね。
(参考:深志同好会「深志人物像Ⅲ」)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

【お問い合わせ】
「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会 事務局

Copyright©2015- 「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会事務局.All rights reserved.

トップへ
      国宝松本城のユネスコへの推薦を求める署名